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2026年6月下旬、厚生労働省が公表した最新の「年金財政検証」と、時を同じくしてパーソル総合研究所が発表した「シニア層の地域貢献・副業実態調査2026」により、50代の副業を取り巻く急速な変化が明らかになりました。
結論から申し上げますと、もはや副業はITスキルに長けた若手だけのものではなく、50代が定年後の老後資金を安全に確保し、新しいキャリアを築くための「社会的に不可欠な選択肢」として定着しつつあります。
本記事では、この直近の公的データや大手企業による「50代副業解禁」のニュースを起点に、なぜ今シニア層の副業が急増しているのか、その背景を詳しく解説します。
その上で、私がこれまでサポートしてきた具体的な実例を交えながら、50代で未経験からでも安全に始められる在宅副業の種類、具体的な始め方、そして失敗しないための注意点を分かりやすくお伝えしていきます。
2026年最新ニュースが示す「50代の副業」を取り巻く急激な変化
近年、日本の労働市場では大きな地殻変動が起きていますが、その決定的な転換点となったのが直近の発表データです。
これまで副業といえば、20代から30代のビジネスパーソンがスキルアップや収入増を目的に行うもの、というイメージが根強くありました。
しかし、2026年6月に相次いで発表されたニュースは、その常識を完全に覆す内容でした。
何が起きていて、私たち50代にどのような影響があるのか、事実を整理してみましょう。
50代の約半数が副業に関心を寄せる時代へ
2026年6月末にパーソル総合研究所が公開した「シニア層の地域貢献・副業実態調査2026」によると、50〜60代のなんと45%が「副業・兼業に関心がある、またはすでに始めている」と回答しました。
これは過去最高の数値であり、わずか数年前の調査結果から大きく跳ね上がっています。
この数字が意味するのは、副業が決して「一部の意識が高い特別な人」のものではなく、ごく普通の会社員や主婦が生活を守るための「現実的な防衛策」として真剣に検討し始めているという事実です。
物価高や実質賃金の低下が叫ばれる中、本業の収入だけでは将来の不安を払拭できないという切実な声が、このデータに表れています。
厚労省の最新データが突きつける「年金だけでは厳しい」現実
一方で、国が発表するデータもまた、私たちに厳しい現実を突きつけています。
同時期に厚生労働省が公表した最新のデータや「年金財政検証」の概況によれば、現在のマクロ経済スライドの適用等を加味すると、将来的な年金の実質的な目減りは避けられない見通しが示されました。
現在でも、厚生年金(第1号)の平均受給額は月額で約14万4,000円程度、自営業などで国民年金のみに加入している場合は月額約5万6,000円にとどまっています。
総務省の家計調査では、高齢夫婦無職世帯のひと月の平均的な消費支出は23万円以上とされており、毎月数万円から10万円近い赤字が発生する計算になります。
つまり、年金だけで生活を維持することは、客観的なデータを見ても「非常に厳しい」と言わざるを得ず、現役時代からの計画的な資産形成と、定年後も働き続けられるスキルの獲得が急務となっているのです。
なぜ大企業は「50代の副業」を解禁・後押しするのか?
こうした労働者の意識変化と国の状況に呼応するように、企業側も大きく動き出しています。
現在、日本を代表する大手企業が、50代の社員に向けて積極的に副業を推奨する動きを見せています。
ライオンやアサヒビール、ソフトバンク、さらには伝統的な金融機関までもが、シニア層のセカンドキャリア形成を支援する制度を相次いで導入・拡充しているのです。
終身雇用の限界と「自律的なキャリア形成」へのシフト
なぜ企業は、自社の業務に専念してほしいはずのベテラン社員に対し、社外での副業を後押しするのでしょうか。
その背景には、企業側の「終身雇用制度を維持し続けることの限界」があります。
定年退職の年齢が引き上げられ、人生100年時代と言われる長期化するライフスパンの中で、企業側も「定年まで、そして定年後もすべて面倒を見る」というこれまでのモデルを維持できなくなっています。
そのため、「自社に依存せず、どこでも通用する稼ぐ力(エンプロイアビリティ)を身につけてほしい」というメッセージを込めて、自律的なキャリア形成を支援する方針へ大きく舵を切ったのです。
経験豊富なシニア人材を「社会でシェア」する動き
さらに、日本全体が深刻な人手不足に陥っているというマクロな要因もあります。
大企業で長年培われたマネジメント経験や、特定分野の深い専門知識を持った50代の人材は、中小企業やスタートアップにとって喉から手が出るほど欲しい存在です。
社外での副業を認めることで、自社で飼い殺しにするのではなく、そのスキルを他社でも活かしてもらい、社会全体で貴重な「経験資産」をシェアしようという機運が高まっています。
筆者からのワンポイント解釈
私自身も長年、スキルシェアで“教える副業”の伴走をしてきましたが、ニュースで「〇〇社がシニアの副業解禁」と報じられるたびに、「うちの会社もついに解禁された」「そろそろ自分も動かなければ」と焦りを感じて相談に来られる50代の方が急増しています。
しかし、焦る必要は全くありません。大手企業が50代の副業を後押ししているということは、裏を返せば「あなたの50代までの経験とスキルは、外の世界で十分にお金に換わる価値がある」と社会全体が認めている証拠なのです。
未経験でも安全に稼げる!50代におすすめの在宅副業と選び方
※画像はAIによるイメージでは、実際に50代から副業を始めるとしたら、どのような仕事があるのでしょうか。
「特別な資格がない」「体力に自信がない」という方でも安心してください。
最新の動向を踏まえると、年齢に関係なく、パソコンとインターネット環境さえあれば安全に在宅でできる仕事がかつてないほど充実しています。
ここでは、50代の方のライフスタイルや経験に合わせて、おすすめの副業を3つのスタイルに分けて詳しくご紹介します。
スタイルA:在宅でコツコツ進めるクラウドソーシング
クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい企業と、仕事を受けたい個人をインターネット上でマッチングするサービスのことです。
「クラウドワークス」や「ランサーズ」といった大手プラットフォームはセキュリティ対策も万全で、報酬の未払いトラブルなどを防ぐ仕組み(仮払い制度など)が整っているため、安全に取引を始めることができます。
未経験からでも挑戦しやすい案件が豊富に揃っているのが特徴です。
- WEBライティング
インターネット上の記事や企業のブログなどの文章を書くお仕事です。
「未経験者歓迎」の案件も多く、最初は映画の感想や日用品の商品レビュー、旅行の体験談など、短い文章から挑戦できます。
本を読むのが好きな方や、特定の趣味(料理、ガーデニング、ペットの飼育、ゴルフなど)に詳しい方なら、そのリアルな知識をそのまま記事に活かせるため、50代の豊かな人生経験が直接お金に変わります。
- オンライン事務・オンライン経理
エクセルへのデータ入力、見積書や請求書の作成、顧客へのメール対応などをオンラインで代行する仕事です。
多くの中小企業が人手不足を補うために、オンラインでの事務代行を依頼するケースが急増しています。
これまでに事務や経理の実務経験がある方なら、即戦力として重宝され、ワードやエクセルの基本操作ができれば安定した需要が見込めます。
- オンライン秘書
社長や役員のスケジュール管理、出張の手配、会議室の予約、リサーチ業務などを総合的にサポートします。
若手にはない、50代ならではの豊富な社会人経験、細やかな気配り、適切なビジネスマナー、そして「相手が何を求めているかを先回りして考える力」が最も高く評価される職種です。
スタイルB:自分の「得意」や「経験」を直接販売する
長年の趣味や、仕事で培ってきたビジネススキルを、それを必要としている人に直接提供するスタイルです。
パーソル総合研究所の調査でも、シニア層の最大の強みは「専門的な知識・経験」にあるとされています。
- スキル販売・オンライン講師
「ココナラ」や「ストアカ」といったスキルシェアサービスを使い、自分の得意なことを商品として販売します。
例えば「エクセルの便利なマクロの組み方を教えます」「手芸・編み物の基本をサポートします」「若手社員の営業の悩み相談に乗ります」「履歴書の添削をします」など、ジャンルは無限にあります。
あなたが長年やってきた「当たり前」が、誰かの「喉から手が出るほど知りたい知識」に変わる瞬間を味わえます。
- 経験を活かしたアドバイザー(スポットコンサル)
「ビザスク」などのサービスを利用し、営業、人事、マーケティング、製造現場などで長年の経験がある方が、他企業のアドバイザーとして活躍するものです。
特定の業界におけるマネジメント経験や、修羅場をくぐり抜けたトラブル対応のノウハウは非常に価値が高く、1時間のオンライン通話で1万円〜数万円の報酬を得ることも可能です。
スタイルC:体を動かして気分転換するアクティブな副業
パソコンの長時間のタイピングが苦手な方や、デスクワークの気分転換に体を動かしたい方には、シフトの融通が利きやすい形式の副業も人気です。
- 覆面調査(ミステリーショッパー)
飲食店や美容サロン、小売店などに一般客として訪れ、接客態度の良し悪しや店内の清掃状況などをチェックしてレポートを提出します。
報酬として飲食代がカバーされたり、少額のお小遣いをもらえたりするため、新しいお店を開拓するのが好きな方や、細かいところに気がつく方にぴったりです。
消費者の厳しい目を持つ50代の意見は、企業側にとってもサービス改善のための大変貴重なデータとなります。
- 家事代行・育児サポート
依頼者の自宅で、料理の作り置きや掃除、洗濯などを代行します。
共働き世帯の増加に伴い、厚生労働省のデータでも家事代行サービスの需要は右肩上がりです。
長年主婦として培ってきた「手際よく料理を作るスキル」「汚れを落とす掃除の知恵」がそのまま立派な商品になり、若い世代の共働き夫婦から直接感謝の言葉をもらえる、非常にやりがいのある仕事です。
各スタイルの比較表と選び方
ご自身に合ったスタイルを見つけるための参考にしてください。
副業のスタイル おすすめの職種例 こんな人に向いています
在宅クラウドソーシング WEBライティング、オンライン事務、データ入力 コツコツ一人で作業するのが好き、自宅で静かに働きたい人
スタイル・経験販売 オンライン講師、スポットコンサル、悩み相談 人に教えるのが好き、特定の業界知識や長年の趣味がある人
アクティブな実働型 覆面調査、家事代行、単発アルバイト 体を動かしたい、長年の家事スキルを社会に活かしたい人
筆者からのワンポイント解釈
「ITツールに強い若い人には到底敵わない」と気後れする必要は全くありません。
クラウドソーシング等で発注する企業側が本当に求めているのは、最新のAIアプリを使いこなすこと以上に、「約束した納期を必ず守る」「丁寧な言葉遣いでこまめに連絡をくれる」「分からないことは勝手に進めず質問する」といった、社会人としての基本中の基本です。
50代が長年、息をするようにやってきた“当たり前のビジネスマナー”こそが、オンラインの顔が見えない取引において、最も信頼される強力なスキルなのです。
伴走者が語る!50代副業の具体的な成功事例とよくある失敗
これまでに私が副業の伴走サポートをしてきた中で、実際にいらっしゃった50代の方の事例(プライバシーに配慮し匿名・内容を一部変更しています)を2つご紹介します。
これらの事例から、成功のポイントと気をつけるべき落とし穴が見えてきます。
【成功事例】20年の事務経験が「オンライン秘書」として開花したAさん(54歳・女性)
Aさんは、中小企業のメーカーで20年近く営業事務として働いてきました。
「私には特別なスキルは何もない。ただ毎日、営業マンのサポートやお客様のクレーム対応、エクセルでの見積書作成をしてきただけ」とご自身の経験を過小評価されていました。
しかし、私がサポートに入り強みを棚卸しした結果、その「ただ毎日やってきたこと」こそが宝の山であることに気づきました。
Aさんはクラウドワークスに登録し、「未経験OK・週5時間程度」のオンライン事務の案件に応募しました。
初めは月に数千円の単発のデータ入力からスタートしましたが、Aさんの「メールの返信が驚くほど速く丁寧」「依頼された業務だけでなく、見やすくレイアウトを整えて納品してくれる」という長年の事務経験からくる気配りがクライアントの経営者に大絶賛されました。
現在では、継続的に3社のオンライン秘書として契約を結び、平日の夜と週末の稼働(週に合計8時間程度)で、毎月安定して5万円の副業収入を得ています。
「自分のスキルが社外でもこんなに喜ばれるなんて思わなかった」と、Aさんは見違えるように自信に満ちた表情になられました。
【失敗事例】高単価に目がくらみ、怪しい商材に手を出したBさん(58歳・男性)
一方で、苦い経験をされた方もいらっしゃいます。
大手企業で長年営業部長を務めてきたBさんは、定年を間近に控え、焦りから「早く月に10万円以上を稼げるようになりたい」と強く望んでいました。
地道なクラウドソーシングの単価(最初は数百円〜数千円)に満足できず、SNSで見かけた「未経験の50代でも、このツールを使えば初月からコピペだけで月収30万円!」という広告に惹かれ、高額な情報商材(約50万円)を購入してしまいました。
結果として、そのツールは全く使い物にならず、稼ぐどころか大切なお金を失い、家族にも内緒にしていたため大きなトラブルに発展してしまいました。
このBさんの事例から学べるのは、「月に数万円〜十数万円の報酬を得ることも十分に可能」なのは事実ですが、それは「正しいプラットフォームを使い、自分の持っているスキルを提供し、クライアントとの信頼関係を地道に築き上げた結果」として得られるものだということです。
焦りは禁物であり、魔法のような稼ぎ方は存在しないという現実を直視しなければなりません。
失敗しないための安全対策!50代が在宅副業を始める際の5つの注意点
※画像はAIによるイメージ副業には夢やメリットがたくさんありますが、同時に気をつけなければならない落とし穴もあります。
特に50代は、本業での責任ある立場や、健康面への配慮が欠かせません。
安全に副業を楽しむための5つの注意点をお伝えします。
注意点1:会社の就業規則で副業が認められているか必ず確認する
何よりもまず、今お勤めの会社の就業規則を隅々まで確認してください。
厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、企業に副業解禁を促しているとはいえ、依然として全面禁止、あるいは条件付き(事前の許可制など)としている企業も少なくありません。
「どうせバレないだろう」と隠れて行い、後で懲戒処分や減給などのトラブルになっては本末転倒です。
もし副業が全面的に禁止されている場合は、投資信託などの資産運用(NISAなど)に力を入れたり、報酬の発生しないプロボノ(スキルを活かしたボランティア活動)で社外での経験値を積むことから始めるのも賢い選択です。
注意点2:健康第一!本業に支障が出るような無理は絶対にしない
50代は、自分が思っている以上に疲れが残りやすく、体力的な無理がきかなくなる年代です。
副業に夢中になるあまり睡眠時間を削ったり、休日に休みなくパソコンに向かったりすると、本業での集中力が低下してミスに繋がったり、最悪の場合は過労で体調を崩してしまいます。
副業はあくまで「サブ」の仕事であり、安定した本業があってこその精神的な安心感です。
「週に10時間まで」「夜22時以降はパソコンを開かない」など、明確なルールを設け、疲れを感じたら勇気を持って休むという、大人のスケジュール管理を徹底しましょう。
注意点3:「誰でも簡単に高収入」という怪しい誘いに乗らない
先ほどのBさんの事例でもお伝えした通り、「スマホを1日5分ポチポチするだけで月収100万円!」「未経験でも初月から絶対に稼げる!」といった、甘い言葉で誘ってくる怪しい求人や情報商材には絶対に手を出さないでください。
世の中に、努力やスキルなしで、誰でも簡単に高収入が得られるような仕事は存在しません。
最初は時給換算すると最低賃金を下回るような低い単価であっても、確実な大手プラットフォーム(クラウドワークス等)を通してコツコツと実績と評価を積み上げる堅実な仕事を選ぶことが、結果的に単価アップに繋がり、一番の近道になります。
注意点4:本業の守秘義務と競合避止義務を絶対に守る
副業で本業の知識やスキルを活かすのは素晴らしいことですが、勤務先の機密情報、独自のノウハウ、顧客データなどを副業で使ったり、意図せず漏洩させたりすることは絶対に許されません。
また、本業の競合にあたる会社からの業務委託を受けたり、自ら競合する事業を立ち上げる行為(競合避止義務違反)も、会社に損害を与えたとして大きな訴訟トラブルの元になります。
モラルとルールを厳守し、会社に一切迷惑をかけないクリーンな働き方を心がけてください。
注意点5:年間の所得が20万円を超えたら「確定申告」をする
副業で得た「所得(売上から必要経費を引いた金額)」が、1年間(1月1日〜12月31日)で20万円を超えた場合は、翌年の2月半ばから3月半ばにかけて、ご自身で税務署へ確定申告を行い、適切な税金を納める義務が発生します。
例えば、毎月2万円の利益が出た場合、年間で24万円になるため申告義務が生じます。
国税庁のシステム(e-Taxなど)も近年は非常に使いやすくなっていますが、「知らなかった」「手続きが面倒だった」では済まされず、無申告は延滞税などのペナルティの対象となります。
売上や経費(通信費や文房具代など)の領収書は毎月しっかりエクセルなどで管理し、正しい税金の知識を身につけておきましょう。
50代から安全に副業をスタートするための具体的な3ステップ
副業の需要が高まっていること、ご自身の経験が活かせること、そして気をつけるべきリスクがお分かりいただけたと思います。
次はいよいよ、行動に移すための準備です。
未経験からでもスムーズかつ安全に始められるよう、堅実な3ステップを解説します。
ステップ1:目的を決め、無理のない計画を立てる
まずは「なぜ副業をするのか」という目的を明確にしましょう。
「老後資金の不安を消すために月に5万円の貯蓄を増やしたい」「定年後に向けて、会社に頼らず自宅で稼げるスキルを身につけたい」「誰かに喜ばれるやりがいが欲しい」など、目的によって選ぶ仕事のジャンルも変わってきます。
次に、本業や家庭の生活リズムを崩さない範囲で、具体的な作業時間を決めます。
「平日の夜、夕食後の1時間だけ」「土曜日の午前中の2時間だけ」といったように、明確な枠を設けることが重要です。
総務省の労働力調査などでも、副業をしている人の多くは週に数時間〜10時間程度の稼働であることが分かっており、無理のないスモールスタートが継続の最大の秘訣です。
ステップ2:自分の強み(経験資産)を徹底的に棚卸しする
「私には特別な資格もないし、売れるスキルなんてない」と思い込んでいませんか?
ここで一度、これまでの人生や仕事の経験を、紙やパソコンのメモ帳にすべて書き出してみてください。
- どんな業務を5年以上続けてきたか(事務、営業、接客、製造など)
- どんなトラブルを解決し、どうやってピンチを乗り越えてきたか
- 人からよく相談されること、職場で「これ上手だね」と褒められることは何か
- 時間を忘れて没頭できる趣味や、詳しい業界は何か
- 子育てや介護など、プライベートで苦労して乗り越えた経験はあるか
例えば、「子育てと仕事を20年間両立してきた」という経験は、同じように悩む若いワーキングマザーにとって、喉から手が出るほど聞きたい価値あるアドバイスになります。
「自分の当たり前」を客観的に見つめ直し、言語化することが、副業成功への第一歩です。
ステップ3:副業サイトに登録し、まずは「小さく」始める
準備ができたら、実際に「クラウドワークス」や「ココナラ」などの大手サイトに登録してみましょう。登録自体は無料です。
最初はプロフィールを充実させ、ご自身の経歴や得意なこと、丁寧な仕事ができることを誠実に記載することが大切です。
そして最も重要なのは、「いきなり数万円を大きく稼ごうとしないこと」です。
最初は報酬額にこだわらず、「未経験OK」の少額案件(数百円〜数千円程度)から応募して、とにかく1件、最後まで仕事をやり遂げて、クライアントから「ありがとう」という評価をもらってみてください。
「会社の看板ではなく、西野さんという個人の名前で稼いだ500円」は、これまでにない深い喜びと、新しいキャリアへの大きな自信を与えてくれるはずです。
筆者からのワンポイント解釈
副業を始める時、多くの方が「完璧に準備が整ってから」「もっと本を読んで勉強してから」と考えがちですが、実は「やりながら現場で学ぶ」のが一番の近道です。
私自身、初めてスキルシェアに出品した時は、「こんな添削サービスに人が来るはずがない」と何度もプロフィール文を書き直し、心臓をバクバクさせながら公開ボタンを押したのを昨日のことのように覚えています。
最初は誰もが初心者です。「まずはやってみる」という軽やかなステップが、結果的にあなたの世界を最も早く広げてくれますよ。
記者(西野真希)の考察:50代の「経験資産」が日本社会の労働市場を救う
ここまで、2026年最新のデータに基づく50代の副業の背景や、具体的な始め方、事例について解説してきました。
長年、様々な方の「教える副業」や「スキルシェア」の伴走をしてきた筆者として、最後にどうしても読者の皆様にお伝えしたい考察があります。
それは、50代の副業市場を取り巻く環境は、単なる「個人の老後資金の足し」という次元を超えて、日本社会全体から強く求められるフェーズに突入したということです。
少子高齢化により、日本社会は深刻な労働力不足に直面しています。
多くの企業が即戦力を求める中で、大企業でのしっかりとした実務経験や、中小企業で培った泥臭いトラブル解決能力を持つ「ミドル・シニア層の知見」へのニーズが急激に高まっています。
若い世代は、新しいAIツールやデジタル技術を使いこなすのは圧倒的に得意かもしれません。
しかし、「感情的になっている顧客のクレームを、どのような言葉選びとトーンで収束させるか」「組織の複雑な人間関係をどう円滑に回し、プロジェクトを進めるか」「長年の勘で、この業者の見積もりは適正かどうかを直感的に判断する」といった能力はどうでしょうか。
これらは、マニュアル化や数値化が難しい『暗黙知』や『相場感』であり、どれほどAIが進化しても決して代替できない、血の通った人間関係と経験の賜物です。
大手企業が続々とシニア層の副業を解禁し、セカンドキャリアを支援しているのは、まさにこの「経験資産」が自社内にとどめておくにはもったいないほど、社会全体で圧倒的な価値を持っているからです。
「自分の経験なんて大したことない」と謙遜する方が非常に多いのですが、副業とは、自らの人生の棚卸しであり、蓄積してきた「経験資産」を社会に還元する尊い行為だと私は考えています。
会社の肩書きという鎧を外し、「あなた個人」として誰かに価値を提供し、感謝され、その対価としてお金をいただく。
この経験は、定年後の生活の不安を解消するだけでなく、「自分はまだまだ社会で必要とされている」「私の人生は間違っていなかった」という深い自己肯定感と自信を呼び覚ましてくれます。
副業は、ただの「お金稼ぎ」ではありません。
50代が自分らしさを取り戻し、豊かなセカンドキャリアを描くための、最も強力で希望に満ちたツールなのです。
政府のデータが示す厳しい現実をただ悲観するのではなく、それをバネにして、ご自身の可能性を信じ、無理のない範囲でぜひ小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、厚労省のデータやパーソル総合研究所の最新調査、大手企業の動向といった事実を交えながら、50代から未経験で安全に始める副業について解説しました。
ポイントを振り返りましょう。
- 50代の副業は社会的な大トレンド:大手企業の副業解禁や最新データが示す通り、定年後の資金確保とキャリア形成のために不可欠な選択肢です。
- 今の仕事を続けながら小さく始める:リスクを最小限に抑え、在宅ワークや得意を活かす仕事など、自分のペースで週数時間から試すことが重要です。
- 自分の「当たり前」は誰かの「知りたい」:長年の社会人経験、ビジネスマナー、トラブル対応力など、眠っている経験資産が大きな武器になります。
- ルールと健康を守る:会社の就業規則の確認、怪しい甘い罠の回避、確定申告の準備、そして何より「無理をせず健康第一」で進めることが長く続ける秘訣です。
定年後の自由な時間を笑顔で過ごすために、今日の小さな行動が、未来のあなたを支える大きな力になるはずです。
よくある質問
Q. パソコン操作に自信がなく、ITツールも苦手ですが未経験でも始められますか?
はい、十分に始められます。
高度なプログラミングなどのスキルがなくても、文字入力やメールの送受信ができれば挑戦できるWEBライティングやオンライン事務の仕事はたくさんあります。
また、家事代行や覆面調査など、パソコンをほとんど使わずスマートフォンだけで完結する副業もありますので、ご自身の得意な分野から探してみてください。
Q. 今の会社に副業がバレないようにすることは可能ですか?
確定申告の際、副業分の住民税の徴収方法を「普通徴収(自分で納付)」に切り替えることで、会社に副業の収入が伝わりにくくする対策はあります。
しかし、本名や顔写真を出して活動すれば、同僚に見つかるリスクはゼロではありません。
万が一のトラブルを避けるためにも、まずは会社の就業規則をしっかり確認し、許可を取るか、副業OKの範囲内で活動することを強くおすすめします。
Q. 確定申告はいくらから必要ですか?面倒ではないですか?
副業での「所得(売上から経費を引いた利益)」が年間で20万円を超えた場合、確定申告が必要になります(例:月に約1万7千円以上の利益が出た場合)。
最近は会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)が非常に進化しており、銀行口座やクレジットカードと連携させれば、簿記の知識がなくてもスマートフォンから比較的簡単に申告書類を作成できますので、過度に恐れる必要はありません。
Q. 自分の経験なんて大したことがないと思うのですが、本当に需要はありますか?
あなたにとっての「当たり前」は、未経験者や他の業界の人にとっては「お金を払ってでも知りたい価値」であることが非常に多いです。
特別な資格がなくても、「長年営業で培った傾聴力」「エクセルで表を綺麗にまとめるスキル」「子育てを乗り越えた経験」など、すべてが誰かの役に立つ可能性があります。
まずはご自身の棚卸しをして、小さな案件から少しずつ自信をつけていきましょう。
西野 真希


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